Non-Fiction Stories...0036

36歳突然の闇!嫁に離婚された惨めな男の徒然、始まります。

部屋で無になる日

離婚の痛みを消す方法としては、みんなに平等に訪れる時間の流れ、

そして仕事に打ち込むというのはよく聞く話である。

 

確かにそうなんだろう。

 

実際仕事が忙しい瞬間は忘れられているときもある。だが…

だがふとした瞬間に突然彼女の笑顔を思い出してしまう。

 

電車に乗っても人の手を見てしまい指輪をみてうつむく。

今日は嫁がいなくなって初めての土曜日だ。

デートしてくれる女性がいるが僕は妻とデートがしたいんだ。

彼女には申し訳ないが嫁さんがいないつらさを少しでも和らげるためだ。

しかし事あるごとに嫁さんを思い出してしまう…

 

離婚は僕の36年の人生で一番ショックな出来事だったと思う。

でも生きている。生きていれば嫁と再び一緒になれる可能性があるから生きている。

じゃあそれが絶たれたら?・・・・・・・どうするのだろうか?

 

嫁とまだ仲が良かった頃に

「たとえ別れる事があっても結局戻ってくるんじゃなかなぁ」

と言っていたのが忘れられず夜空を見上げる。

このままではいけない。それは理解している。

もともと自分の発言に責任は一切持たない女だった。

そんな発言はあてにできない。

 

僕はほぼ無い可能性を信じて生きるようなニンゲンだっただろうか?

無いものは無い、と割り切って生きていくニンゲンだった気がする。

考えても仕方がない。考えても意味がない。涙が出るが目から水を

まき散らしたところで嫁が返ってくるわけでもない。

 

そもそも3年前までは嫁は僕の人生に居なかったんだ。

つまりは、いなくても生きていけるのだ。

今までもこうやって理屈で心を殺してきた。

これはもう一種の病気なのかもしれないけど僕の変えられない生き方でもある。